「お呼びでない」ギャグ誕生諸説③：小松トチリ説の否定

「お呼びでない」誕生諸説について考証してきたが、ここで小松トチリ説の否定を決めておきたい。

＜小松トチリ説を話す植木・映像提供YouTube＞

以下検証

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植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない!」 (小学館文庫) 戸井 十月 小学館 2010-03-05 ・藤元インタビューはP229～「エピローグ」に掲載

＜小松トチリ説について、戸井・小松の対談が掲載＞

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『植木等伝「わかっちゃいるけど、やめられない！」』本文

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・P125本文より

「お呼びギャグ」がいかに生まれたかについては諸説あるが、当の植木はこう言う。

ある時、つき人の小松政夫が早とちりしちゃってね、まだ出番じゃないのに僕のことを呼びに来たの。"オヤジさん！早く来て下さい。出番ですよ！"って。だもんで、メイクもそっちのけで慌ててスタジオに走ったわけ。で、セットの麩をバッと開けたら、まだ、前のコントの途中だったの。あの頃は、もちろんビデオなんてなかったからね。全部、生放送。つまり、放送中のコントの途中に、突然関係ない男が登場しちゃったわけ。コントをやっていたハナやピーナッツは呆然として僕を見ている。一瞬、その場が止まっちゃったというか、凍りついちゃったんだけど、その時、咄嗟に出たのが"お呼びでない？"って訊いたの。そしたら、何となくハナが頷いたんで、"こりゃまた失礼いたしました！"って言って麩を閉めたわけ。その後でコントがどう続けられたのか知らないんだけど、ともかくそうやって切り抜けたの。そしたら、意外なことに反響が大きくて、"あの、関係ない男が突然出てくるコントが一番面白い"てなことになっちゃった。それで、お呼びでないギャグを毎週入れることになったわけ」

P126本文ここまで

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・P225本文より

戸井　「お呼びでない？ギャグ」は小松さんの早トチリのせいで生まれたと植木さんは言っていたけど、それは事実とは違うと。

小松　僕自身にっは全く覚えがないです。大体、僕が植木についた時は、もう『シャボン玉ホリデー』をやっていて、あのギャグも目玉になっていたはずです。なのに、どうしてああいう風に言うのか色々考えたんですが、結局、わざと僕のトチリのせいにしてくれたんじゃないかと。

P226本文ここまで

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植木等お別れ会「植木等さん　夢をありがとう　さよならの会」において、小松さんが弔辞で上文と同じ趣旨の発言をし、それを戸井氏が確認したものだ。

これは前の考証でも記述したとおり。記事はこちら

そう、小松さんがきた時には『シャボン玉ホリデー』は始まっていて、「お呼びでない」ギャグは番組の名物コーナーとしてバリバリやっていたのだ！

これにより、「お呼びでない」誕生小松トチリ説を否定することにす

この番組のように植木は小松トチリ説を発言してきている。

ではなぜ植木は小松トチリ説を発言し続けてきたのか、事実はどうだったのか。
真説については小林信彦著書、前田武彦関係を整理して考証してみたい。

＜つづく＞