2011/06/16

シーマ大事件③

-シーマ大事件②からの続き-

BMWとシーマの2台を試から乗車して良い方に決めるということになって、まずはBMWから試乗することになった。
BMWのセールスマンは当然助手席に乗り込んだのだが、シーマのセールスマンは植木と2人残されるのを緊張から敬遠したのか、少し遅れて私も乗りますテイで後部席に乗りこんだ。

いよいよ試乗である。
BMWは5シリーズの運転をしたことがあったが、7シリーズは初めてである。5シリーズではスポーティーな印象を持っていたが、7シリーズでもラグジュアリーさがありつつも走りが自慢と、セールスマンはやたら走行性をプッシュしてくる。(自分とこの車を買ってもらわないと意味がないのだから当たり前か)

環八から小田急線脇の道に入り、駅前ロータリーを転回して元きた道を戻る。走行性といわれても、これくらいの距離と道では感じようがなかったのが正直なところ。
まあセールスマンに期待させるためにも、「いいですね~」てなことを答えながら坂道を登っていった。この丘を登りきって少し下ったところが植木邸だ。

フロントノーズがアップサイドからダウンサイドへと向きを変え、植木邸の塀とその前に真っ白なシーマのテールランプが見えた。オヤジの姿は見えない。家に入ったのだろう。

乗り換えるべくシーマの後ろに車を停めて3人が降りた。
発売したばかりのシーマはまだ座席にビニールが被っているのだからまさに新車、植木等に見せるためにおろしてきたのかもしれない。
とその時、シーマのセルスマンが突飛な声を出した。
「あれっ!」
何事かと私ともう一人が声の方へ近寄ると、シーマの左後ボディーがベッコリ凹んでいるではないか!
「ええーっっ」
私もこんなふうに叫び、もう1人も同じようなリアクションをしたと思う。
とにかく3人ともすぐに状況が飲み込めなかったのと、とくにシーマのセールスマンは焦りまくっていた。当然だろう、シートにビニールが被ったままのまっさらシーマがおもいっきり凹んでいるのだから・・・・。

状況とこれに至った可能性を分析しつつ、まず1人残ったオヤジに話を聞いてみることにしよう。


-つづく-

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